集まる感情場
仕事が早めにおわったので、普門館に行ってきました。
実家を離れてからは帰りに少し寄り道すれば着くくらいだったのは知っていたけど、なかなか明るいうちに通れなくて、そうこうしている間に解体が迫ってしまってました。
僕は姉が吹奏楽をしていて、その影響でオーケストラとか聞くのが好きでした。
詳しくはなかったけど、聞いてて気持ちいい音はそれだけでいいもので、色々な人の音が合わさって形になることに震えるというか、なんともいえない心地よさがある気がします。
普門館はそういう吹奏楽の聖地として長年使われてきたけれど、東日本大震災の後の検査で危険性が指摘され、耐震補強をして保存するなどといった声もあったけれど、惜しまれながら解体が決まったよう。
決して新しいとはいえないひとつのホールを耐震するのは当然大きな負担で、佼成さんも苦渋の決断だったと思います。
「吹奏楽の甲子園」っていう言い方されるくらいだから、吹奏楽に携わる人ならかなりショックを受けたはず。
その分去り際に多くの人から惜しまれる建物であることも確かで、最後の解放で普門館からありがとうを言った人の思いは相当なものだったと思います。
綺麗なまま成仏できるんじゃないかな。
建物の最後としては、すごい幸せだよね。
なくなる瞬間見るのは目に耐えないし、何もなくなった跡地を見るのも悲しいけれど、少しでも思い出せるなにかを残しといてもらえるといいなって、勝手に思ってる。
いずれにしても、多くの人にとって特別な場所がひとつ失われます。
気温とかじゃなくてなんとなく温かく感じる場所がたまにあって、普門館はそういう場所な気がするし、そういう場所は感謝もされるしされるべき。
建物が生きてるような気すらする。
だからおつかれさまって言いたいし、ありがとうってお礼も言いたい。
さよならはあまり言いたくないし忘れたくもないから、なくなってもきっとまた来ます。
おつかれさま。いままでありがとう。
それじゃ、また。
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